紙製図よりも安定した仕上がりにしやすい
紙に製図をする場合、基本的に線を書くために用いるのは鉛筆あるいはコンパスです。そしてどちらも加える力加減によって、線の濃淡や太さに違いが出ます。そのため製図をする人によって、仕上がりにばらつきが出ます。ひとつの製図を複数人で分担する際には、統一感のなさが顕著になりやすいです。さらに書き加える文字にも個人差が出がちです。そういった紙への製図の弱点は、CADの導入によって解消可能です。CADで書き加えていく線は太さや色を指定したら、後は同じ設定を使い続けられます。その設定を引き継いだら、他の人でも似たような製図が可能です。それは文字も同じで、フォントとサイズを同じにするだけで統一感のある仕上がりになります。
データ化した製図で取り扱いが容易になる
設計図は複数必要になることも多いですが、紙に製図したものだとコピーするのに時間と手間がかかります。またコピーする紙の分だけコストが発生し、量が増えると重くなります。そこでCADを導入すると、製図はコンピュータ内のデータ形式なので、コピーする作業が非常に簡単になります。そこまで容量が大きくなければ、数秒程度で同じデータを複数用意できます。そしてそのデータをタブレットなど持ち運びができる端末に入れれば、印刷することなく確認が可能です。製図のデータがいくら増えても、端末の重さが変わることはありません。またデータ形式ということで、メールへの添付やクラウドへの保存などで複数人と共有するといった活用も可能です。
まず、CADとは設計や図面製作を作業でなくコンピューターを使い自動化するテクノロジーの一つです。水道CADは、その技術を上下水道の設計や申請書作成に応用したものです。